
「pipsっていくら?」「ロットって数量のこと?」——初心者が必ずつまずく“単位のルール”を、数字とシナリオでわかりやすく解説します。これを押さえると、チャートの値動きをすぐ金額に換算できるようになります。
1. pips=値動きの単位
pips(ピップス)は「価格がどれだけ動いたか」を表す単位です。
- USD/JPY(円が右側のペア):0.01円=1pips
- EUR/USD など小数点4桁ペア:0.0001=1pips
✅ 例:USD/JPYが150.00 → 150.30なら+30pipsの上昇。
2. ロット=取引数量
FXでは数量をロットで表します(ブローカー標準)。
- 1.00ロット=10万通貨
- 0.10ロット=1万通貨
- 0.01ロット=1,000通貨(マイクロ)
ロットが大きいほど、1pipsあたりの金額も大きくなります。
3. 早見表(USD/JPYの場合)
ロット | 通貨量 | 1pipsあたり |
---|---|---|
1.00 | 10万通貨 | 約1,000円 |
0.10 | 1万通貨 | 約100円 |
0.01 | 1,000通貨 | 約10円 |
💡 計算式(USD/JPYの目安): 1pips金額 ≒ 10円 ×(通貨量 ÷ 1,000)
例)1万通貨 → 10円×(10,000/1,000)=100円/pips
例)1万通貨 → 10円×(10,000/1,000)=100円/pips
4. シナリオで理解する(USD/JPY)
0.10ロット(1万通貨)で取引:
- 150.00円で買い → 150.30円で売り
- +30pips × 100円 = +3,000円
同じ動きで逆行すれば−3,000円。このpips×ロットで損益が決まります。
✅ スプレッドも忘れずに: たとえばスプレッド0.2pipsなら、
実質の利益は(値幅−0.2pips)× 1pips金額で計算。
実質の利益は(値幅−0.2pips)× 1pips金額で計算。
5. 安全運転:ロットは「許容損失」から逆算
まず1回の許容損失=口座の1〜2%を決め、損切幅(pips)からロットを逆算します。
✅ ロット計算(USD/JPYの目安):
ロット = (口座残高 × 許容損失率) ÷ 損切幅(pips) ÷ 100
例)残高10万円・許容2%(2,000円)・損切20pips → 10万×0.02÷20÷100 = 0.1ロット
ロット = (口座残高 × 許容損失率) ÷ 損切幅(pips) ÷ 100
例)残高10万円・許容2%(2,000円)・損切20pips → 10万×0.02÷20÷100 = 0.1ロット
6. 初心者の注意点(あるある)
- 大ロットで始める: 最初は0.01〜0.10ロットの小ささでOK。
- 「1pips=いくら?」を意識しない: 取引前に必ず計算。
- スプレッドを忘れる: 実質の損益は値幅−スプレッドで決まる。
7. よくある質問
Q. pipsは通貨ペアごとに違う?
はい。USD/JPYは0.01円=1pips、EUR/USDは0.0001=1pipsです。
Q. ロットを増やせば儲かる?
利益も損失も同じ倍率で増えます。慣れるまでは小ロットと損切(SL)徹底が基本。
Q. 他ペアの1pips金額は?
おおまかには1pips金額=(ロットの通貨量 × pipsサイズ)を円換算で求めます。最初はUSD/JPYで感覚を掴むのが簡単です。
8. まとめ
pips=値幅の単位、ロット=取引量の単位。この2つがわかれば、値動きを即座に金額に置き換えられます。
最初は小ロットで「1pips=いくら?」を体に入れ、許容損失→損切幅→ロットの順で安全設計を徹底しましょう。