一目均衡表(Ichimoku)は、トレンドの方向・強さ・節目・時間要素まで1枚で把握できる総合インジケーターです。ここでは、雲(先行スパン)・転換線・基準線・遅行スパンの役割と、実戦の使い方を初心者にも分かりやすく解説します。
1. 一目均衡表の基本構造
各線の意味(一般設定例:9-26-52):
・転換線:直近9期間の高値安値の中間(短期の方向)
・基準線:直近26期間の中間(中期の方向)
・先行スパンA/B:転換線と基準線の平均、直近52期間の中間を先行表示 → 雲(サポレジ帯)
・遅行スパン:終値を26期間遅らせて表示(モメンタム)
・転換線:直近9期間の高値安値の中間(短期の方向)
・基準線:直近26期間の中間(中期の方向)
・先行スパンA/B:転換線と基準線の平均、直近52期間の中間を先行表示 → 雲(サポレジ帯)
・遅行スパン:終値を26期間遅らせて表示(モメンタム)
2. 読み方の要点(まずここだけ)
- 価格が雲の上:上昇優勢(下なら下降、雲中は持ち合い)
- 転換線 × 基準線:上抜け=強気、下抜け=弱気(クロス)
- 雲の厚み:厚い=強いサポレジ、薄い=抜けやすい
- 遅行スパンと価格の位置:価格より上=強、下=弱
3. 実戦シナリオ:押し目買い/戻り売り
シナリオA:押し目買い(順張り)
- 価格が雲の上を推移、基準線まで押して反発
- 転換線が基準線を再度上抜け → エントリー根拠を強化
- TP:直近高値や雲上端の延長、SL:基準線の下・雲の中へ戻る位置
シナリオB:戻り売り(順張り)
- 価格が雲の下、戻りで基準線にタッチ/転換線で反落
- 転換線が基準線を下抜けで弱気継続を確認
- TP:直近安値、SL:基準線の上・雲内に戻る位置
注意: 雲が薄い/価格が雲中=持ち合い。無理に順張りせず様子見も選択肢。
4. よくある誤解と対策
- 誤解: クロス=毎回強いサイン → 対策: 雲の上下・遅行スパンの位置とセットで判定
- 誤解: 雲抜け=必ずトレンド → 対策: 雲の厚み・直近高安・出来高(参考)でだまし回避
- 誤解: 一目だけで完結 → 対策: MA/RSI/価格アクションと合流点を作る
5. 使い分けのコツ(時間足と組み合わせ)
- 上位足(日足 or 4H):雲と基準線で地合い確認
- 下位足(1H/15m):転換線・基準線のクロスでタイミング
- リスク管理:SLは「雲内に戻る」や「基準線反対側」を目安に
今日の型: 上位足で「価格>雲・遅行>価格」を確認 → 下位足で押し目(基準線付近)+転換線再クロスで入る。
6. まとめ
一目均衡表は、雲で環境認識、転換線×基準線でタイミング、遅行スパンで強弱確認が基本。
雲の厚み・位置を意識しながら、MAやRSIと組み合わせて合流点で仕掛けると精度が上がります。